マウスピース型矯正装置【インビザライン】
INVISALIGN
マウスピース型矯正装置【インビザライン】は、取り外しのできる透明なマウスピースを装着して、歯並びを改善していく治療法です。
従来のワイヤーを使用した矯正装置に比べ「装置が目立たない」「痛みが少ない」「通院回数が少ない」「取り外し可能(お食事・歯のお手入れが今まで通り可能)」という大きなメリットがある一方で、患者様自身で装置管理を行わなくてはならないことや、適応症に限りがあることなどのデメリットもあります。
そのため、「マウスピース型矯正装置の適応である」と歯科医師に判断され、「装置の管理がしっかり行える患者様」にとっては、とてもメリットの多い治療法と言えます。
※マウスピース型矯正装置【インビザライン】は、海外で制作されるため、薬機法対象外の矯正装置であり、承認薬品を対象とする医薬品副作用救済制度の対象外となる場合があります。
マウスピース型矯正装置【インビザライン】のメリット
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透明で薄いプラスチックで作られているため、装着しても違和感が少なく、周囲からもほとんど分かりません。矯正治療中であっても、口元を気にせず笑顔を見せることができます。また、ご自身で装置を外せるので、大切なイベントを控えている方も安心して治療を始めていただけます。結婚式や成人式に向けて矯正治療を始める方にも向いています。プラスチック製のため、金属アレルギーの方も安心です。
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マウスピースはご自身で取り外せるため、今まで通りの歯磨きができます。従来のワイヤー矯正(マルチブラケット装置)に比べ歯磨きがしやすいため、ムシ歯や歯周病になりにくく、食事も普段通りに楽しめます。また、マウスピースは洗浄剤による消毒が可能かつ毎週新しい物に交換するので、とても衛生的です。
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ワイヤー矯正(マルチブラケット装置)では1ヶ月分の矯正力を通院時に1回でかけるのに対し、マウスピース型矯正装置【インビザライン】は、1週間ごとに交換するマウスピースで少しずつ矯正力をかけていくため比較的優しい力で歯を動かします。
また、マウスピース1枚あたりの歯の移動量が最大でも0.25mmに設定されているため、過度な力がかかりにくく、比較的痛みが少ないと言われています。またワイヤーを使用していない為、粘膜に当たる痛みや刺さる痛みは無く、口内炎ができることもほとんどありません。
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1週間ごとのマウスピース交換はご自身で行って頂きます。装置に慣れてきたら、定期的なチェックに必要な通院は1.5〜2ケ月ごとです(ワイヤー矯正は1ヶ月ごとの通院)。そのため、部活動や仕事で忙しい方や遠方の方などは、通院のご負担を減らせるため向いている治療法といえます。また、通院回数が少なくなるため、再診料(通院ごとの診察・調整料)をお支払いする回数が少なくなるという「治療費」でのメリットもあります。
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マウスピース型矯正装置【インビザライン】は『遠心移動(奥歯を1本ずつ後ろに動かし、歯を並べる隙間をつくる歯の移動方法)』という特殊な移動方法を得意とする装置です。従来のワイヤー矯正では抜歯が必要とされていた歯並びでも、永久歯を抜かずに治療することができる場合があります。
※抜歯が必要かどうかの正確な判断には精密検査が必要です。また、遠心移動を行う場合、親知らずの抜歯は必要になることが多いです。
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クリンチェックという歯の移動シミュレーションを利用することで、「ご自身の歯並びがきれいになっていく予想工程の動画」「治療後のキレイな歯並び」のイメージを治療前にご確認いただけます。「治療後のキレイな歯並び」のイメージを治療前にご確認頂くことで「矯正治療を頑張ろう!」というモチベーションアップに繋がります。
当院のマウスピース型矯正装置【インビザライン】治療 3つの安心
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日本矯正歯科学会認定医による専門的な矯正治療
マウスピース型矯正装置【インビザライン】治療において、矯正歯科治療の専門知識は必須です。
インビザラインは最新の3Dテクノロジーで作成されるマウスピースを使用し治療を進めるため、どんな歯科医師でも簡単に治療ができるのでは?と思われがちですが、実はインビザラインこそ、歯科矯正に関する高度な技術と知識、そして経験が治療結果に大きな影響を与えます。
当院院長は矯正治療の専門資格である日本矯正歯科学会"認定医"です。
患者様一人一人に最適な
精密検査の分析と矯正治療計画
クリンチェック(インビザラインの3D設計図)
を院長が責任を持って作成させて頂きます。
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2
インビザラインPlatinum ELITE(プラチナエリート)プロバイダー認定
インビザライン社より、治療実績に基づきインビザラインPlatinum ELITE(プラチナエリート)プロバイダーとして認定していただきました。
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iTero(インビザラインのための3Dスキャナー)完備
マウスピース型矯正装置【インビザライン】をより早く・精密に作成するための3Dスキャナー“iTero”を完備。
矯正治療開始前に「治療完成予想図」が3D画像でご覧いただけます。(※正確な治療計画作成には精密検査が必要です)
従来の粘土のような型取りに比べ…
- 精密なマウスピースの作成が可能
- 苦しくない
- インビザライン完成までの時間を大幅に短縮
(歯列の3D撮影から平均1ヶ月ほどでマウスピースが届き治療をスタートできます)
マウスピース型矯正装置【インビザライン】のデメリット・注意点
マウスピース型矯正装置【インビザライン】は、ワイヤー矯正(マルチブラケット装置)に比べて、装置が目立ちにくい・痛みが少ない・装置が取り外せるといったメリットがありますが、デメリットもあります。
デメリットも把握したうえで、納得して治療を受けていただけるよう、当院ではデメリットも含めた治療説明を行っております。矯正治療をお考えの方は、お気軽にご相談ください。
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自己管理が重要になります
正しい装着方法で1日20時間以上装置を使用しない場合、治療計画の通りに歯を動かすことができません。歯科医師の指示に従って装置を使用しなければ、治療期間が延長する場合もあります。
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お口の状況によって適応にならない場合があります
どんな方にも適用できるわけではありません。
「初診相談」で、お口の状況を確認させて頂き、適応かどうかのおおよその予測をお話しさせて頂きます。
より正確な判断は、治療方針をお話しする「診断」の時に精密検査の結果をもとにご説明させて頂きます。<マウスピース型矯正装置【インビザライン】が適応にならない方>
重度の悪い歯並び(特に抜歯矯正が必要な方)にはあまり向いていません。
1日20時間以上マウスピースを装着できない方(自己管理が苦手な方)。
永久歯生え変わり前の小学生の方(対象年齢の目安:永久歯が生えそろった中学生以降)
顎変形症(重度のアゴのズレ)やアゴの位置が不安的な方には適しません。
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補助矯正装置が必要になる場合があります
歯並びの状態によっては、マウスピース型矯正装置【インビザライン】のみで治療できず、補助矯正装置が必要になる場合があります。
補助矯正装置とは?
マウスピース型矯正装置を使った矯正治療を補助する目的で、ワイヤー装置や顎間ゴム(※)などを利用することがあり、これらを「補助矯正装置」といいます。治療の前、途中、終了後と、行うタイミングは様々です。
補助矯正期間は症状によって異なり、3ヶ月から1年程度かかることもあります。しかし、マウスピース型矯正装置と併用することで、トータルの治療期間を短くするメリットがあります。補助矯正装置を取り入れることにより、難しいケースにおいてもより患者様の負担を減らした治療を行うことができます。
※顎間ゴム
上下の歯の咬み合わせを改善、微調整するために使用します。歯に接着したボタンやマウスピースにゴムをひっかけることで矯正力が加わります。ゴムは口腔内の側方につけるためほとんど目立ちません。
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歯を移動させることにはリスクがあります
マウスピース型矯正装置【インビザライン】に限ったことではありませんが、治療によって歯根吸収や歯肉退縮が起こる場合があります。また、保定装置を使用しなければ後戻りが起こる可能性があります。
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装置を紛失した場合、別途費用が発生します
マウスピース型矯正装置【インビザライン】はご自身で取り外せるというメリットがありますが、紛失したり壊してしまったりした場合には、再製作が必要になり、別途費用が発生します。
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マウスピース型矯正装置(インビザライン)は薬機法の対象外です
マウスピース型矯正装置【インビザライン】は、FDA(アメリカ食品医薬品局)の認証を受けていますが、海外(アメリカ)製の矯正装置であることから、 日本国内では医療機器としての矯正装置に該当しないことになっています。ごく希ですが、副作用が起きてしまった場合などは、日本の救済制度の対象外になります。
マルチブラケット装置(ワイヤー矯正)との違い
「目立たない装置で治療したい」「歯を抜きたくない」など、患者様によって治療に対するご要望は違ってくると思います。大人の矯正治療には、マウスピース型矯正装置以外にも方法があります。一般的に“ワイヤー矯正”と呼ばれるマルチブラケット装置は、矯正装置の中でも最も歴史があり、広く行われています。それぞれの装置の特徴を把握してから、治療について検討することをオススメいたします。それぞれの装置にどのような違いがあるのか、当院の見解をご紹介いたします。
大人の矯正治療【装置の比較表】
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薬機法対象
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薬機法対象外
- 装置の見た目
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装置がやや目立つ
・前歯は透明な装置
・ホワイトワイヤーも可能(¥3,000円+税/本)
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透明なマウスピース
ほとんど気付かれない
- 適応症
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抜歯矯正が得意
重度の不正咬合
非抜歯矯正は苦手
(遠心移動が困難)
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非抜歯矯正が得意
軽度〜中等度の不正咬合
抜歯矯正は難しい
- シュミレーション
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作成不可能
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作成可能
どの様に治るかのイメージを
治療前に確認できる - 痛み
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痛みが出やすい
・調整後1週間ほど痛い
・装置が刺さるトラブル
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痛みが少ない
(1週間ごとにマウスピースを交換し、少しずつ動かすため)
- 治療期間と
通院間隔 -
治療期間:約2〜3年
通院間隔:約1ヶ月ごと
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治療期間:1〜3年
通院間隔:1~2ヶ月ごと
→通院回数はおおよそ半分程度
- 取り外し
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取り外し不可
24時間動き続ける
ハミガキが難しい
(虫歯・歯周病リスク↑)
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取り外し可
ハミガキしやすい
マウスピース装着
20時間以上(使わないと治らない)
- 治療費
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初期費用は比較的抑えられるが、治療期間が長めで、再診料(通院ごとの診察料)が毎月かかってしまうため、総額が多くなりやすい。また、抜歯矯正の場合、便宜抜歯(矯正治療のための小臼歯抜歯)の費用が別途かかる。
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通院回数が少ないため、総額ではお得になるケースが多い。
- こんな方におすすめ
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①抜歯矯正が必要な方
・重度のデコボコの方
・前歯が大きく出ている方
・大きく口元を引っ込めたい方
・噛み合わせのズレが大きい方
②装置の取り外しが難しい方
・マウスピースの自己管理が難しい方
・間食の多いお仕事の方
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・周囲に気付かれずに歯並びをキレイにしたい
・できるだけ歯を抜きたくない
・シュミレーションを確認したい
・学校生活・部活動を楽しみたい(運動部や吹奏楽部)
・痛みが心配
・虫歯や歯周病が心配
・通院を少なく(多忙・遠方の方)
・金属アレルギーの方